気候と土質の違い
堆肥の重要性に気がついたのは、植栽を始めて2年目くらいでした。
なにせ、同じ北海道といえども気候も土質も全く違う私のまちと苫小牧千歳周辺。
気候については理解するには2年くらいしてからでした。
土に関しても違うことは頭で理解していても、ほんとに違うなぁ、、、と実感するまで数年かかりました。
なにせ、、うちとはまるで違う育ち方をする苫小牧周辺。
ちなみに我が家の庭は、最初の頃は堆肥など有機物を入れましたが、ここ20年くらいは無肥料無堆肥です。
薬剤散布も毛虫などが大発生したときのみで、その他は無散布。
生堆肥
私の庭とノーザンのガーデンでは肥料というより地力の差を実感していました(大きく育つことが良いとは限りませんので、肥料成分が多いのがよしという訳ではありませんが)。
その解決策は土壌改良しかありませんよね。
最初はファームにお願いして数年間、堆肥場から生に近い堆肥を置いていったのでした。
誰もが羨むサラブレットの堆肥ですから、良いに決まっていましたが、生に近いため人力でガーデンに置き肥するのは重労働でした。
数年続けて馬糞堆肥を置いたところ、表面は良い土になりつつあると実感。
でもやはりね、、、、数年ではかなわない土壌改良。
その後、もっと楽ができるサラサラのバークと鶏糞堆肥を教えてもらいマルチ(置き肥)。
これは今までよりかなり楽に作業することができ、作業するみなさんには好評(笑
しかし、これは旭川からの購入=遠い、しかも鶏糞(馬がいるのに)、、、で、心はちくりと痛んでいたのも事実だったんです。
いざ実行=実験=試行錯誤
循環型のガーデニングを深く考えるようになったここ数年。
もう一度原点に戻ろうと、ようやく腰を上げました。
まずはオーナー側の理解を得て、ゴーサインをいただきました。
昨年、緑の社会貢献賞という立派な賞をいただいたことをきっかけに、オーナー側も私の提案を後押してくれ、スタートは切れました。
コテージ時代は必要な時しかガーデンに来ませんでしたが、卒業後は滞在時間も回数もぐんと増えました。
現場にいるといろんなアイデアも浮かぶのですよね。
しかし、、どんな場合も新しいことをするのは、面倒だと思う人と面白いと思う人に分かれます。
このような話をした時のリアクションで気の乗り方がわかりますが、、私についてきてっ!て行動で示すしかない(今までも、これからも)。
馬糞はある、落ち葉はある、土はある、残渣はある。
しかし植物残渣をそのまま入れると分解が遅くなります。
思い切って植物粉砕機を購入。
試しに大量のハギとアナベルとグラスをチップにしてフレコン詰め。
これらももちろん堆肥に積みました。
1ヶ月フレコン詰されていた残渣には嬉しい白カビが生えていました。
これが大事。
分解が始まっている証拠です。
馬糞はもう跡形もない、こなれたものが届きました。
落ち葉は山のように積まれていますが、ショベルですくうと発酵が始まっていて、湯気が出ている。
こうして、一冬寝かせます。
願わくは雪がドンと降って、重石になってほしいのですが、、、(笑
この度、間に合わなかった籾と米糠は春に混ぜます。
さらに腐葉土作り。
ほったらかしても良いのですが、実験的にフレコン詰してみました。
踏み込んで。
上に重石おきました=雪の代わり(笑
一般家庭用にも実験。
さらに、、、
綺麗に掃除してあった植栽エリアにも葉っぱを置いてみました。
春にはぺったんこになって、葉っぱを突き抜けて宿根草の芽が出てくると思います。
最初は散らかっている感じがするかもしれませんが、間も無く葉っぱの形はなくなります。
それを我慢できるかどうか。。。
こっれも全て実験。
この後
広大なガーデンなので、今回作ったものは足りません。
全てにマルチするにはフレコン20個以上使います。
そして、、オーナー側からは「うまくいったら、もっとやりましょうね」とありがたき味方のお言葉。
化学的根拠なしで、経験と勘で作っているので、できた堆肥は分析の必要もあるかと思います。
ガーデンは毎度耕運する畑とは違うので、土壌改良は一石一丁にはできませんね。
植え替え、株分けの時がそのチャンス。そして起き肥の積み重ね。セオリー通りですね。
今年の現場は昨日で終わりです。
やる事やってスッキリ。
年末年始の主婦仕事に戻りたいところだけど、、、、やらねばならぬことを頑張ってやりつつ、、、お正月を迎えましょうね。